終わりに
死とはなにかという問いかけに多くの人が有益な言葉を残しています。
死は人が生まれると同時に始まる人生の延長線上にあり どう生きたかの終着点 人生の卒業の時でもあります。
穏やかに人生を全うし まわりの方に惜しまれながら 彼岸に赴かれる方やそのご家族、時にはあまりにも早い死を迎え 突然の訪れになすすべもなく立ち往生してしまう人々もおられます。
死は本人はもとより 家族や友人 職場やその人に触れ合う多くの人々に少なからぬ影響を与えます。
葬祭業に携わり 日常死と近い距離に身を置くせいなのか 死はそれほど恐れたり話題を避ける「タブー」ではないと 常日頃感じています。
むしろ 死を身近に感じ 今をどう生きるかを 深く考えることは人生にとって また 家族や周りの人にとってとても有益なことだとすら考えています。
そして 愛する人を失ったご家族、 死を宣告され 事前にご相談にこられるご家族のことを考えます。
最後の時までご家族で支えあい多くの思い出作りをなさる方 残していく家族のことを思いやりご本人が事前に色々な準備をなさる方もいらっしゃいます。
いづれにせよ 死について 事前に家族で話し合ったり 知識を事前に知っておくことは いつかは来るその時にどう対処したらよいのかの 有効な防衛策となり また 残される人々にとっても 明日に向かって生きてゆく大きな一助となるのではないでしょうか。
色々なケースと触れ合うたびに有難い事だと感動し 温かい命の絆を学ばせていただきました。
日々の暮らしの中であうんの呼吸で何も言わなくても分かり合う方もおられるでしょうし また 日頃から話し合う習慣が身についておられる方、ご病気を契機に話し合うことをなさった方、いろいろなケースがあるでしょう。
ご家族の間 担当医や病院スタッフ 周りの人々 宗教家 と どう終末を有意義に過ごすのか 残された深い悲嘆の苦しみにどう向き合っていけばいいのか ・・・
知識を得ることは本当に重要なことだと思います。
最近は尊厳死やターミナルケア 残されたご家族のケースごとに 手助けや話し合いの場が インターネット上や さまざまな場所に設けられています。
すぐ近所にとはいかないまでも 互いに支えあう場や支えとなるような書籍も多く出版されるようになりました。
それらのほんの少しでも 紹介ができれば また 私どもで良ければ お話の相手になれればと思っています。
このたびインターンシップを通して いっしょに学んだ学生やご協力をいただいた多くの皆様のご助力で 少しですが これらに触れ共に考える時間を持つことが出来たことは私にとっても 参加した学生にとっても大きな財産だと感じています。
一生懸命に生きて いつか 感謝の心で穏やかな死を迎えることができますように
そして残された人々もまた感謝の気持を持ってすべてを受け入れ 穏やかに癒されていくことを・・・ 心から祈りました。
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